詩人で、ラジオのパーソナリティもつとめていらっしゃる
カヲル・ムラサキさんと、ブックカフェ・ブッキッシュにて、絵本の読み聞かせをご一緒させていただきました。
当初は時間区切りで、それぞれに読み聞かせとブックトークを予定していたんですが、カヲルさんのご提案で、お互いの持ち寄った作品をリレー形式で、交互に読んでいくことになりました。
では、流れにそって、ご紹介。
◎テーマその1:マイファースト絵本
●カヲル・ムラサキさんのチョイス
「あかいくつ」
作:アンデルセン 訳:神沢 利子 絵:いわさき ちひろ
カヲル・ムラサキさんが幼少のころに、初めてお母さんに買ってもらったという絵本。
切なく残酷なお話を彩る、いわさきちひろさんの美しい絵に心奪われました。
白い余白に踊る「赤いくつ」が本当に息をのむ美しさです。
●さどやんのチョイス
「うんちっち」
「オオカミだー!」
「もらったものはもらったもの」
作・絵:ステファニー・ブレイク 訳:ふしみみさを
私のブログに再三登場、うさぎのシモンくんの三部作でございます。
子どもたちが「熱狂する」絵本のパワーを実感した思い出深いシリーズです。
◎テーマその2:大切なパートナー
●カヲル・ムラサキさんのチョイス
「しろいうさぎとくろいうさぎ」
作・絵: ガース・ウィリアムズ 訳: 松岡 享子
原題は「The Rabbits’ Wedding」
伝えたい「思い」、知りたい「気持ち」。
ご来場のお客さまから、結婚式のプレゼントでも使われているというお話がありました。
納得の一冊です。
●さどやんのチョイス
「あかまるちゃんとくろまるちゃん」
作: 上野与志 絵: 村松カツ
対象的な「色」が主人公の絵本。
中央に空いた穴からのぞく「あかまる」と「くろまる」が様々に変化していく様子がマジックみたいに楽しい絵本です。
最後に仲間の「色」たちが迎えにくるところも、けっこう好きです。
◎テーマその3:誰かに必要とされること
●カヲル・ムラサキさんのチョイス
「カール・イブー」
作・絵: ベアトリーチェ・アレマーニャ 訳: いしづ ちひろ
ブッキッシュさんの本棚からチョイスいただきました。
気難しくて、むさくるしい風体の主人公。
愛を求めてさまようも叶えられず、悲しみに沈んでいるところで、ある少年と出会い…。
独創的なイラストで綴られる、孤独な心の「救済」。
●さどやんのチョイス
「紙芝居 しあわせの王子」
作: オスカー・ワイルド 原作・三谷亮子
絵: 中村文子
このお話は、本当にファンが多いです。
わが身を挺して人々を救う王子さまの姿とつばめの友情が、人々の心をつかんで離さないんでしょうね。
◎おまけ:奇想天外!王さま退治
「紙芝居 あひるの王さま」
作: 堀尾青史 絵: 田島 征三
王さまに借金を踏み倒されそうになったあひるが、仲間を引き連れて、王さまをやっつけに行くというお話。
あひるが、旅の仲間であるキツネや蜂、川を全部のみこんで!連れていくという設定がシュールで面白いです。
★実は、
インド民話「ランパンパン」の、主人公のクロドリも、旅の仲間、ネコ、アリ、川を、こちらは「耳の中」に入れて、旅を続けます。
色んな地域の民話で共通する設定なのかも知れないですね。
◎今回のブッキッシュ読み聞かせは、カヲル・ムラサキさんとご一緒させていただいたおかげで、色々な新しい絵本と出会うことができました。
思いが伝わる読み聞かせも、とても良かったです。
やっぱり大人も、もっと絵本を、「聴く」時間が必要だと思います。
今回、ひさびさに聴く立場になって、あらためて実感いたしました。
ブッキッシュさん、カヲル・ムラサキさん、楽しい時間をありがとうございました~!
ご訪問、感謝(^^ゞ
さどやん 拝